パーソルホールディングス(2181)は、転職サービス「doda」を筆頭に総合人材サービスを展開する企業です。
人手不足が続く日本社会において、人材ビジネスは今後も注目の成長分野。
その中でもパーソルは総合人材サービス業界2位で、派遣・紹介・業務委託から海外展開まで幅広いサービスを展開しており、収益の柱が複数ある点が魅力です。
本記事では、なぜパーソルを保有銘柄に選んだのか、その配当や将来性、リスク、保有方針までを私自身の視点でまとめていきます。
選定理由:労働市場の変化に強いビジネスモデル
私がパーソルを選定した最大の理由は、労働市場の構造変化と長期的な人材ニーズの拡大に対応できるビジネスを持っている点です。
少子高齢化による労働力不足、企業の人材戦略の多様化、そして副業・リモートワークなど働き方の多様化が進む中で、柔軟な雇用形態を提供できる人材派遣・紹介会社の存在感は増しています。
特にdodaなどの求人メディアは景気に左右されやすいものの、企業の採用活動がデジタル化する流れの中で、安定的な集客力とブランド力を維持しています。
複数の収益源を持っていることも、景気変動に対する耐性を高めていると判断しました。
配当:連続増配はないが安定的

パーソルは2025年時点で、直近10年を見ると配当利回りや配当性向が安定していないものの、無理のない範囲での還元姿勢が感じられます。
2021年に減配があるので連続増配とは言い切れないものの、増配される年の方が多い点は魅力です。
今後の成長次第では利回りの上振れも期待できますし、自社株買いなどの株主還元策も時折実施しており、総還元の姿勢は安定的。
基本的に300円未満と低価格帯の株でもあるので、配当目的での長期保有にはまずまずの水準と感じています。
事業

将来性:人材業界の成長と多角化
今後の将来性という観点では、国内外での労働力不足を背景に、人材サービス市場そのものの成長が見込まれています。
特に日本では中小企業の人材確保が課題で、マッチング支援企業の役割は今後ますます重要になります。
また、同社は海外展開やITソリューション領域への進出も強化しており、たとえばRPAや人事システムなどの開発にも取り組んでいます。
人材の「紹介」に加えて、「定着・育成・効率化」までを含めたサービス提供を目指しており、収益源の多角化が進んでいる点はポジティブに捉えています。
懸念点:景気変動リスクと競争の激化
一方で、人材業界全体が景気の影響を受けやすいという特性もあります。
特に派遣・求人広告部門は企業の採用活動が鈍化すれば直撃を受けます。
また、同業他社との競争も激化しており、リクルートやエン・ジャパンなどとシェア争いは続いています。
さらに、海外展開も為替リスクや現地規制への対応が求められるため、海外比率が高まるほどリスクの複雑性も増します。
現時点では十分な利益を出していますが、中長期的にはIT投資やサービス拡充のためのコスト増が収益圧迫要因となる可能性もあります。
今後の保有方針:安定収益+成長期待で長期保有

今後もパーソルは、長期保有のスタンスでいきたいと考えています。
配当利回りが極端に高いわけではありませんが、景気敏感ながらも幅広い収益源を持っている点や、DX・海外市場への成長余地を評価しています。
定期的な業績チェックは続けつつも、急激な業績悪化が見られない限りはホールドを基本に。
もし株価が大きく下落した場合には買い増しも検討していく予定です。
配当と中期的な株価成長の両取りを狙いたい銘柄の一つです。
結論
パーソルホールディングス(2181)は、単なる人材派遣会社にとどまらず、人と組織に関わる幅広いソリューションを展開する成長企業です。
景気の波に左右されやすいという特性はあるものの、複数の事業領域にまたがる安定感と将来性を兼ね備えている点に魅力を感じています。
高配当ではないですが、堅実な経営と着実な利益成長が見込める銘柄として、今後も注目していきたいと思います。
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